総活躍で雇用117万人創出 GDP600兆円へ諮問会議が具体案、消費増が不安緩和のカギに

 日本経済新聞  2016/04/26(火)  政府は25日の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で、名目国内総生産(GDP)600兆円の実現に向けた具体案をまとめた。非正規労働者の賃上げなど働きやすい環境を整え、雇用を2020年度までに117万人増やす。賃金増による約14兆円の消費支出効果も見込むが、税や保険料を抑え可処分所得を増やす改革は具体策を欠いている。  5月末にも策定する経済財…

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マイナス金利と政策論の倒錯

大礒小磯 日本経済新聞  2016/04/28(木)  経済学者の間ではマイナス金利に一定の効果を期待する声がある。マイナス金利によって現実の実質金利を自然利子率に近づけることができる、と考えられるからだ。自然利子率とは、需要と供給の差(需給ギャップ)が埋まり経済が完全雇用状態となる利子率を指す。完全雇用状態に近づければ不況を脱出できる。  最近出た日本経済研究センターのリポートでは、日本の…

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AI大競争(3)トヨタが未来を託した男

 日本経済新聞  2016/04/28(木)  1月、シリコンバレーの名門スタンフォード大学から車で5分の場所に、新会社「トヨタ・リサーチ・インスティテュート」がオープンした。5年間で10億ドル(約1100億円)を投じ、人工知能(AI)や、自動運転技術の開発を目指すトヨタ自動車の戦略拠点だ。  「週に1人、年間で50人ずつ増やす計画だったが、最初の3カ月で60人も集まった」。最高経営責任者(…

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AI大競争(2)感性を持たせたい

 日本経済新聞  2016/04/27(水)  「人の言うことを85%以上は理解できますよ」「いけそうだな。よし、進めよう」。東京駅前のJPタワー内にある三菱東京UFJ銀行。デジタルイノベーション推進部次長の野元琢磨(50)は、D&Iラインリーダーの藤戸初夫(49)とこんなやり取りをして人工知能(AI)の導入にゴーサインを出した。  2月18日からAIが利用者の質問に答えるサービスを始めた。…

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AI大競争(1)人間の能力を拡張せよ

 日本経済新聞  2016/04/26(火)  「完敗。人工知能(AI)を見くびっていた」。3月中旬、ソウル市内で開かれた米グーグルのAI「アルファ碁」と世界トップ級の棋士、韓国の李世●(石の下に乙、イ・セドル)九段(33)の5局勝負。李九段はカド番の第3局で勝負手が空振りに終わると、頬を引きつらせて投了した。  すぐに敗因を探ろうと、李九段は震える手で盤上の碁石を並べ替え始める。しかし、こ…

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三井物産と東レ、ノルウェー企業と炭素繊維の車部品合弁

 日本経済新聞  2016/04/27(水)  三井物産と東レは、炭素繊維を使った自動車部品の製造でノルウェー企業と合弁会社を設立する。燃料電池車に積むタンクを日本の自動車メーカーに供給する。数年内に国内で新会社を立ち上げ、2020年メドに生産を始める。炭素繊維を使った自動車部品は、世界的に市場拡大が見込まれている。三井物産と東レは連携を通じ同分野で存在感を高める。  合弁を組むのは、炭素繊…

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三菱重工 相次ぐ試練 客船で特損累計2375億円 三菱自支援に影響  

(ビジネスTODAY) 日本経済新聞  2016/04/26(火)  三菱重工業は25日、大型客船の建造が遅れたため2016年3月期に508億円の特別損失を新たに計上すると発表した。折しも20日には同社が筆頭株主の三菱自動車で燃費データの改ざんが発覚。2000年から三菱自が起こしたリコール隠し問題では三菱重工が中心となった「三菱御三家」で支えた。今回は三菱重工に相次ぎ襲いかかる試練が先行きに影…

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資源開発 資金枠3兆円 政府、5年で 将来の価格反発に備え

 日本経済新聞  2016/04/27(水)  政府は今後5年間で、日本企業が大規模な石油や天然ガスの開発を進めやすいように3兆円規模の資金枠を設ける検討に入った。日本企業が手がける案件への出資や債務保証に使い、資源安で停滞するエネルギー開発を促す。資源分野は投資の急減で数年内の供給不足が懸念されており、開発を後押しして価格の急反発を防ぐ狙いがある。  5月1~2日に北九州市で開く7カ国(G…

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IHIが航空整備拠点 LCC台頭で需要急増 エンジン向け20年ぶり新設

 日本経済新聞  2016/04/27(水)  IHIは20年ぶりに航空機事業の工場を国内に新設する。格安航空会社(LCC)の登場などで需要が広がるエンジンの整備を担い、投資額は100億円程度。日本の航空機産業は翼や胴体など部品の製造で米欧航空機大手の主要サプライヤーとなり、将来の基幹産業としての期待が高まっている。保守業務も市場が広がる見通し。航空機事業に投資する国内メーカーの動きが強まりそ…

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サウジ、国営石油アラムコ上場へ 時価総額220兆円見込む

 日本経済新聞  2016/04/26(火) 【ドバイ=久門武史】サウジアラビアのムハンマド副皇太子は25日、世界最大の石油会社である国営サウジアラムコの株式を同国内で上場すると明らかにした。上場後の時価総額は世界首位の米アップルを大きく上回る2兆ドル(約220兆円)超を見込む。上場で得た資金などで成長分野に投資し、原油への依存度を下げつつ財政収支を改善する狙いだ。  アラムコの新規株式公開…

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市場に広がる政治の影 不確実性が変動を増幅

核心本社コラムニスト 脇祐三 日本経済新聞 2016/04/25(月)  世界の市場に政治の影が広がっている。増産凍結で合意する見込みだった17日の産油国会合は、サウジアラビアの権力者の意思で当日になって暗転した。英国が6月23日に実施する国民投票で、欧州連合(EU)離脱の結果になりかねない懸念から、英ポンドの相場は大幅に下がった。米国の大統領選の行方も読みづらく、これが金融や通貨政策に微妙な…

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迷走セブン&アイ(下)ビルから出てください

 日本経済新聞  2016/04/23(土)  「あなたは経営がどんなものか何も分かっていない」。15日に開かれたセブン&アイ・ホールディングスの指名報酬委員会。社長の村田紀敏(72)は声を張り上げた。もめるはずのなかった委員会で何があったのか。  「『最高』とはどういうことですか。影響力が残るのでは」。きっかけはやはり社外取締役の一橋大大学院特任教授、伊藤邦雄(64)の発言だった。退任する…

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迷走セブン&アイ(中)人事案は私の中にある

 日本経済新聞  2016/04/22(金) 親愛なる伊藤教授 セブン&アイ・ホールディングスは長期的な株主価値改善にやれることがたくさんあります。なるべく早く我々のメンバーと会って議論していただけませんか――。  2016年1月末、セブン&アイの社外取締役を務める一橋大大学院特任教授、伊藤邦雄(64)に1通の英文の手紙が届いた。差出人は「物言う株主」として知られる米投資ファンド、サード・ポ…

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「40年超原発」延長へ前進 高浜1、2号機 審査合格

 日本経済新聞  2016/04/21(木)  原子力規制委員会は20日、運転開始から40年を過ぎた関西電力高浜原子力発電所1、2号機(福井県)の再稼働の前提となる安全審査の合格を正式決定した。稼働40年前後の老朽原発の合格は初めてで、関電が目指す60年までの運転延長に向けた大きなハードルを越えた。延長の実現には、残る2つの手続きを期限の7月7日までに終えられるかが焦点になる。  関電は20…

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迷走セブン&アイ(上)任せていただけないか

迫真 日本経済新聞  2016/04/21(木)  18日午後、セブン&アイ・ホールディングス本社(東京・千代田)の9階にある会長執務室。取締役の井阪隆一(58)はある決意を持って会長の鈴木敏文(83)のもとを訪ねた。  「会長を尊敬している。今後も顧問として残ってほしい」と訴える一方、「経営は私に任せていただけないか」。セブン&アイ社長への昇格が内定していた井阪はグループの全役職から退任す…

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成長戦略、GDP600兆円へ市場創出 永住権取得、首相「世界最短に」 ロボ・ITで産業革命

 日本経済新聞  2016/04/20(水)  政府の産業競争力会議は19日、成長戦略の概要をまとめた。現在約500兆円の名目国内総生産(GDP)を600兆円に高めるため、ロボットやIT(情報技術)による第4次産業革命で新しい市場をつくることを柱に据えた。高度人材に永住権を認める体制も整備する。分野ごとに数値目標を置いたが、実現に向けた道筋を示すことが今後の課題になる。  安倍晋三首相は「既…

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原油増産凍結 合意できず サウジ、イラン欠席で硬化 NY原油急落、一時37ドル台

 日本経済新聞  2016/04/18(月) 【ドーハ=黄田和宏】サウジアラビアやロシアなどの主要産油国の石油担当相は17日、カタールの首都ドーハで原油の増産凍結を協議したが、手法を巡って各国の見解が一致せず、合意を先送りした。会合を欠席し、増産を継続する姿勢を示すイランに対して、サウジが凍結に加わるよう主張したことが影響した。合意先送りを受け、同日の原油相場は急落。18日の東京株式相場も大き…

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「ゆとり」は再生するか 授業変革へ過去を省みよ

 日本経済新聞  2016/04/10(日)  「二条河原の落書」ではないが、このごろ学校にはやるもの――といえば「アクティブ・ラーニング」である。 略してAL。いま小中高校で教育委員会で、ちょっとした流行語なのだ。「アクティブ・ラーニングって何?」「よくわかるアクティブ・ラーニング」などという指南本も次々に登場している。  このALなるもの、しかし定義がややこしい。とりあえず文部科学省の説…

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大陸誕生、西之島にヒント 噴出マグマ、陸と成分酷似

 日本経済新聞  2016/04/10(日)  2年ほど噴火が続いた小笠原諸島の西之島が火山活動とは別の観点から注目を集めている。海底火山によってできた他の多くの島と違って、噴火の際に出てきたマグマの成分が大陸と似ているからだ。岩石を詳しく分析すれば、なぜ地球に大陸が誕生したのかという謎に迫ることができるかもしれない。  2013年11月、東京から南に約1000キロメートルの太平洋上で、海底…

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石油転変(3)先物にマネー沸く 市場膨張、覇権争う二大勢力  

日曜にっ考える 検証 日本経済新聞  2016/04/17(日)  今や原油市場と金融市場の間に垣根はない。取引には石油会社だけでなく、金融大手やヘッジファンドが多く参加する。マネーはより大きな利益を得る機会を求め、市場を自由に行き来する。こうした姿ができあがった発端は1983年3月、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に世界初の原油先物が上場されたことだった。  上場商品の正式…

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