環境が変える金融ビジネス 「化石燃料バブル」崩壊も 「脱炭素」支援の投資広がる

末吉竹二郎 国連環境計画・金融イニシアチブ特別顧問    日本経済新聞  2016/05/27(金)  昨年末の第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)が生んだパリ協定は、21世紀社会が目指すべきゴールとして二酸化炭素(CO2)排出ゼロ、すなわち脱炭素化を掲げた。本稿では、脱炭素化に取り組む「グリーン金融」の最前線を紹介したい。  石炭忌避の動きが世界で広がっている。ノルウ…

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石油転変(9)温暖化が導くエネ転換 パリ協定で進むか「脱石油」 豊かさ追求 理想と衝突  

 日本経済新聞  2016/05/29(日)  石油は自動車や航空機の燃料、樹脂や合成繊維など化学製品の原料として不可欠な存在だ。ただ資源の有限性や政治性から「脱石油」の試みは絶えることなく続いてきた。21世紀に入って脱石油を強く後押ししたのは地球温暖化への危機感だ。(編集委員 滝順一)  人口増加や豊かさの追求は地球環境保護と「大衝突を起こす」。エネルギー分析の第一人者、ダニエル・ヤーギン…

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石油転変(7)ロシア、ガス外交暗転 供給盾に権勢、市況急落の誤算

 日本経済新聞  2016/05/15(日)  世界最大級の埋蔵量を誇る原油と天然ガスの輸出をテコに権勢を振るってきたロシアのプーチン政権を原油安が直撃した。エネルギーを勢力拡大に利用、武力行使も辞さない強硬外交で「大国再興」を誇示し、絶頂の中で市場の変化を見誤った。(モスクワ=古川英治)  2月、ロシアからトルコへのガス供給が減少した。ロシアが2015年12月、突如値上げを要求し、これに応…

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石油転変(6)原油安が招く再編ドミノ  

 日本経済新聞  2016/05/08(日)  原油安は石油業界をたびたび苦しめてきた。欧米の国際石油資本(メジャー)は足元で業績が悪化し、冬の時代が続く。もっとも欧米大手は「セブン・シスターズ」の凋落(ちょうらく)を叫ばれながらも、業界内のM&A(合併・買収)をしかけ、新たな事業領域を切り開いて存在感を示してきた。1990年代後半の原油安局面のような再編ドミノが再び起こるのだろうか。(フラン…

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石油転変(5)厳冬シェール 新たな芽も 企業と技術 新陳代謝

 日本経済新聞  2016/05/01(日)  シェール革命――。困難とされた頁岩(けつがん)からの原油・天然ガスの生産が可能になり、米国は原油を輸入に頼る国から一転して世界最大級の生産国になった。世界のエネルギー勢力図を変えた米シェール。だが長引く原油安で厳しい試練に直面している。革命は続くのか。(ニューヨーク=稲井創一)  米テキサス州南西部、メキシコ国境に近いルート83号線。全米屈指の…

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石油転変(4)中国「爆食」ショック 価格決定、消費国が主役

 日本経済新聞  2016/04/24(日)  長引く原油安の震源はどこにあるのか。起点を探ると、2000年代以降の需給構造の変化にたどり着く。4年で5倍に跳ね上がった原油価格は新たな油田の開発を促し、シェールオイルの登場は供給革命をもたらした。価格の振れが大きい「スーパーサイクル」を生み出したのは需要の主導権を握った新興国だった。(編集委員 松尾博文)  始まりは04年だった。一バレル20…

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サウジ、シェア維持へ強硬 国営石油CEOが増産を示唆 凍結協議は難航必至

 日本経済新聞  2016/05/12(月) 【ドバイ=久門武史、ロンドン=黄田和宏】サウジアラビアが原油の増産を辞さない構えを示している。4月の産油国会合では増産凍結を拒んでおり、自らの市場シェア維持を優先する姿勢は一段と鮮明だ。石油輸出国機構(OPEC)が6月に開く総会で、原油市場の安定に向けた対応策で合意するハードルは極めて高くなっている。  「要求が何であれ、我々は応える」。国営石油…

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原油市場揺らすサウジ新世代

ウォール街ラウンドアップ 日本経済新聞  2016/05/11(水)  10日の米ダウ工業株30種平均は大幅反発した。原油先物の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が堅調に推移したことでエネルギー株に買いが先行。終日堅調な展開となった。カナダ西部で起きた大規模な山林火災が引き続き原油相場の下支え要因になっている。  「1万人の避難を完了。ウッドバッファロー地区の操業を…

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責任重いサウジの石油相交代

社説 日本経済新聞  2016/05/10(火)  時代の転換点を象徴する交代である。世界最大の原油輸出国サウジアラビアで、20年以上にわたり石油政策のかじ取りにあたってきたヌアイミ石油鉱物資源相が退任した。後任には、国営石油会社サウジアラムコの会長を兼任するファリハ保健相が就いた。  昨年に即位したサルマン国王の下、サウジは石油依存からの脱却を掲げる経済・社会改革に踏み出した。逆説的だが、…

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OPEC、増産凍結に暗雲 利害調整進まず

 日本経済新聞  2016/05/09(月)  【ロンドン=黄田和宏】石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国のサウジアラビアの原油政策を20年以上率いてきたヌアイミ石油鉱物資源相の退任はOPECの政策にも大きな影響を及ぼすおそれがある。OPECは非加盟国と原油の増産凍結での協調を探ってきたが、6月2日に開く総会まで1カ月を切った時期に交渉役が交代し、合意の行方に不透明感が一層増している。  …

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ニュース解剖 黒田日銀 試練の時

視点・焦点日本経済新聞  2016/05/12(木)  大胆な金融緩和でデフレ打破に挑んできた日銀の黒田東彦総裁の影響力に陰りがみられる。「最も強力な緩和」と自認するマイナス金利政策は市場金利を大きく押し下げた。それでも円高・株安の基調は続き、景気や物価上昇の回復は鈍い。市場の意表をつく緩和策には消費者や企業からの抵抗感も出始めた。強まる逆風を日銀はどう克服していくのか。(編集委員 菅野幹雄)…

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伊方原発1号機廃炉 「小型で老朽」存続厳しく 四国電、採算見通せず

 日本経済新聞  2016/05/10(火)  四国電力は10日、伊方原子力発電所1号機(愛媛県)を廃炉にした。運転開始から40年近くたち、安全対策費用がかさむうえ、規模が小さいためだ。一方、同じ伊方原発でも比較的新しく、規模も大きい3号機は7月下旬にも再稼働する見通し。電力会社が採算性を厳しく見極めながら、原発の存続を判断する姿勢が鮮明になっている。  四国電は10日に経済産業相に届け出て…

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街の電力、水素で発電 大林組・川重、CO2 2割削減 まず18年に神戸で

 日本経済新聞  2016/05/02(月)  大林組と川崎重工業は2018年に、水素を燃料としてつくった電気を神戸市の一部地域に供給する事業を始める。地域電源として水素発電(きょうのことば)を導入するのは世界初。主要な温暖化ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量を従来の火力発電に比べ2割以上削減できる。水素エネルギーを自動車や家庭にとどまらず、地域で大量利用する取り組みが始まる。  燃料電…

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