ニュース解剖 黒田日銀 試練の時

視点・焦点日本経済新聞  2016/05/12(木)  大胆な金融緩和でデフレ打破に挑んできた日銀の黒田東彦総裁の影響力に陰りがみられる。「最も強力な緩和」と自認するマイナス金利政策は市場金利を大きく押し下げた。それでも円高・株安の基調は続き、景気や物価上昇の回復は鈍い。市場の意表をつく緩和策には消費者や企業からの抵抗感も出始めた。強まる逆風を日銀はどう克服していくのか。(編集委員 菅野幹雄)…

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総活躍で雇用117万人創出 GDP600兆円へ諮問会議が具体案、消費増が不安緩和のカギに

 日本経済新聞  2016/04/26(火)  政府は25日の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で、名目国内総生産(GDP)600兆円の実現に向けた具体案をまとめた。非正規労働者の賃上げなど働きやすい環境を整え、雇用を2020年度までに117万人増やす。賃金増による約14兆円の消費支出効果も見込むが、税や保険料を抑え可処分所得を増やす改革は具体策を欠いている。  5月末にも策定する経済財…

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量と金利、悩ましいジレンマ

 日本経済新聞  2016/03/31(木)  日銀が金融機関から資産を買って金融市場に資金を供給する資産買い入れオペで異変が起きている。今週実施したコマーシャルペーパー(CP)買い入れオペで、日銀は市場の取引実勢よりも極端に低い金利(高い価格)で応札した分の購入を拒んだ。これまでは市場実勢よりも低い金利でも買ってきただけに、市場に波紋が広がっている。  「どんなに低い金利でも日銀が買うとい…

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人民元安 綱渡りの中国(上)為替介入、市場は疑心 外貨準備、迫る限界

 日本経済新聞  2016/03/31(木)  中国の人民元に先安観測がくすぶっている。中国当局が急激な元安を食い止めるため為替介入を繰り返した結果、外貨準備高は2月末時点で3兆2023億ドル(約363兆円)と1年余りで約6千億ドル減少した。介入を続ければ外貨準備の水準が早晩限界に迫るとの見方もあり、市場の疑念は払拭されていない。資本規制の強化が必要との声も出ている。  荷物を抱えた人々でご…

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マイナス金利下の企業年金(下) 脱・債券、運用先を模索 利回り求めてリスク分散

 日本経済新聞  2016/03/26(土) 「国債運用に代わる手立てはないか」  マイナス金利下で債券運用に行き詰まる年金基金向けに、DIAMアセットマネジメントは新しい投資信託を用意しようとしている。 4月に設定する「マイナス金利対応」の新商品は配当や金利といった「現金収入(インカムゲイン)」を重視する。例えば高めの配当が期待できる銘柄を複数組み合わせ、日経平均株価と値動きが近くなるよう…

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マイナス金利下の企業年金(上) 「割引率」下げ避けられず 積み立て不足増大のリスク

 日本経済新聞  2016/03/25(金)  日銀のマイナス金利政策が企業年金を揺さぶっている。長期国債の金利がマイナス圏まで急低下し、「金利がある世界」を前提としてきた条件が崩れ、年金実務の最前線では困惑が広がる。運用の現場でも、年金給付を賄う現金収入を得られる投資先を模索する動きが急になっている。  決算期末を控えた自動車ファスナー大手、ニフコの経理部門は例年にない作業を迫られている。…

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日銀CP購入、予定額割れ 金利に下限、初設定 マイナス金利と両立にジレンマ

 日本経済新聞  2016/03/29(火)  日銀は28日、金融緩和のために実施した短期社債(CP)買い入れで当初予定の6000億円分を買えなかった。マイナス金利政策の影響でCPの応札金利が急低下(価格が急騰)し、日銀が損失拡大を避けようと購入金利に下限を設定したためだ。マイナス金利政策と大量の資産を買う量的緩和の両立が難しくなっている。  日銀は国債や社債を買う際、金融機関の応札のなかで…

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GPIF 迷走1年、トップ人事決着 農中出身の高橋氏起用、マイナス金利や組織改革課題

 日本経済新聞  2016/03/23(水)  厚生労働省は22日、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の次期理事長にJA三井リースの高橋則広社長(58)が4月1日付で就く人事を決めた。1年間にわたった後任探しは農林中央金庫で運用畑を歩んだ実務型の高橋氏で決着した。新理事長にはマイナス金利下の運用と組織改革という難題が待ち受ける。  「マーケットでは極めて認知度の高い…

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財政出動「必要」相次ぐ クルーグマン氏「消費増税今でない」 分析会合折り返しに

 日本経済新聞  2016/03/23(水)  安倍晋三首相が5月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の準備会合と位置づける国際金融経済分析会合は22日、首相官邸でノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン米プリンストン大名誉教授を招き、第3回会合を開いた。これまでに出席した有識者からは政府に積極的な財政出動を求める意見が相次ぎ、消費増税の延期論も出た。政府は経済対策策定もにらんだ検討に入る。…

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浮上する財政・金融連携 編集委員 清水功哉

(マネー底流潮流) 日本経済新聞  2016/03/22(火)  補正予算編成、消費増税再延期――。政府の財政面の対応への市場の関心が強まってきた。金融緩和だけでは人々の心理好転が思ったほど進まず経済刺激効果も十分に出にくくなっているからだろう。  財政への関心が強まるきっかけとなったのは2月下旬の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議。声明で「機動的に財政政策を実施する」とした。…

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